原色の朝、一杯の熱い、フルーツのような珈琲を飲む。
そのために、必要な言葉たちの徒然。

'16.06.29. 珈琲銘柄のお知らせなど




ぽつねんと。

何だか美しい、色彩も、ドローイングも、佇まいも。

以前、展覧会時に珈琲豆を提供させて頂いた、表現作家・佐藤貴志さんの作品。

大切に、大切に。







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公式HPの状態がかんばしくなく、更新が遅れております。

「リキッドアイス珈琲 '16 NO.1」
完売しております。

「リキッドアイス珈琲 '16 NO.2」
出来上がりました。今週土曜日より販売させて頂きます。
こちらは、少し爽やか、軽やか、少しエキゾチック。
盛夏にごくごくと、どうぞ。



「コロンビア ウィラ地区 エルパライソ生産者ユニット 」完売しました。

「コロンビア ナリーニョ地区 ラミーロ・セロン氏の農園 ティピカ種 ウォッシュト精製 ハイロースト」新入荷(660円/100g)
原生品種の一つ、ティピカ種の代表的産地だったコロンビアにおいても、純粋なティピカ種の生産は年々、減り続けております。
ティピカ種の香味はその柔らかさ以外は多様で、焙煎人たちに聞いても、それぞれ違う印象を述べたりします。
ただし、真っ当な珈琲の代表であることは間違いなく、このティピカもマイルドかつ心地よい舌触りがあり、私もそれを意識して香味作りしました。
エルパライソも素晴らしいバランス感でしたが、次はしばらく、伝統的ティピカの真っ当さをお愉しみ下さいませ。


「ブラジル セラード地区 ダテーラ農園 」完売致しました。

「ブラジル セラード地区 マカウバ・デ・シーマ農園 ブルボン種完熟ボイア パルプトナチュラル精製 フルシティロースト」再入荷(630円/100g)

ボイーア、やっぱり良いです。
樹上で珈琲チェリーを熟させて、さらにやや乾燥状態までもっていたものです。

軽やかなボディの中に、レーズンやナッツっぽい複雑さが絡んでいます。
酸味も苦手で、苦みもきつくないもの、という珈琲をお探しの方は是非お試し下さいませ。

「ニカラグア ファティマ農園 ジャバニカ種 ウォッシュト精製 ミディアム〜ハイロースト」新入荷 (680/100g円)
豆面からしてやや細長く、クラシックな品種です。貴重な品種の一つですが、香味は個性よりもクラシカル。
クリーンで甘いマイルド珈琲で、ハーブのようなニュアンスを漂わせます。年配の珈琲通の方は「懐かしい香味だ」と言いそうですし、
サードウエーブに慣れた若者にとってはある意味、新鮮な酸味に感じられるかもしれません。
バランスの取れた良い珈琲だと思います!


色々、飲み比べして、それぞれの夏にふさわしい一杯を見つけて下さい。






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KUSA.'s coffee beans→『たまごや』

息子に買い与えていたのはずっと中古の自転車ばかりだったから、4年生になって初めて買ってやった新車を、息子は愛おしそうに磨いており、そんな姿を見ていたものだから、何週間ぶりの休日でも体に鞭を打って、往復20km弱の遠征に付き合ってやった。

見渡すばかりの田植えの終わった田園を過ぎ、古い神社に参拝し、ぐるっと回って、同じ長生村『たまごや』さんで小休止。





ここは本当に隠れ家なんだけど、昔可愛がって貰ったおばあちゃんの食卓に招かれたみたいに落ち着く。

しかし、出てくるデザートは、タルトにしろ、テリーヌショコラにしろ、お代わりしたくなるような濃厚な美味さ。

飲みやすい深煎りの珈琲も(by KUSA.roasted)、しっかり心身を和らげてくれます。

今は、日曜日のみの営業ですが、ゆっくり新鮮なお魚のご飯やデザートを楽しむには絶対おすすめ。


その後、向かった海岸では海開きに向けて急ピッチで海の家が組まれている途中。
この時期の海岸は、閑散さと熱気の丁度真ん中。
淡々と波をスルーするサーファーとボーダーに混じって、気の早いカップルたちが甲羅干し。
波打ち際の幼児らの嬌声。
釣り人。
駆け抜ける大型犬。
砂城を作っては壊し、作っては壊しに無我夢中の我が子ら。

こんな休日があってもいいなぁと。
こんな人生でもいいなぁと。
こんな風でもいいよなぁと。





最後にふらっと古本屋。
吉本隆明、1951、1983。
ハードカバー二冊で600円って。
茂原価格。
何れも名著で、特に1951日時計篇には、戦中の残り香を必死に文字に刻まんとする吉本の筆圧がびしびし感じられ、それは全く以って今現在の詩とリンクする。

「炎のうちあげられる空に視たのは
青い微塵であり
わたしの愛する物質とわたしの愛するひとびとはきっと
其処から反射される光束のなかに刻られてあつたのである
わたしは明らかに
わたしの存在を除いたすべての愛すべき存在を
その光束のなかに視たのである」


わたしの、6月の、ある日、ある時間。












KUSA.の珈琲豆を飲める場所、買える店 - trackbacks(0)
'16.06.22.





何とか明るい陽射しの方へ方へと向かおうとしたものの、そううまくはいかない。

ライラックに似た、ハシドイのようなふわっとした芳香が頭に舞ったので、ある日、ぼんやりと視界を遮る枝々を見上げている。

純粋であること、聖なること、慈愛。
全ては、覚悟があるのかどうかで決まってしまう。

これだけは、身体を張ってでも守り抜くという覚悟が。

それさえあれば、もう、ワイルドサイドでも至って十分だ。








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KUSA.'s coffee beans→『PIZZA storia』

明日、水曜日は、毎週恒例のファクトリーデー。終日、釜に火を入れ続け、焼き上がりの珈琲豆たちをどんどん並べていきます。

「タンザニア ブラックバーン農園 ブルボン種 ピーベリー(丸豆) ウォッシュト精製 イタリアンロースト」
濃厚好きな方にはおすすめです。
ドリップに自信があれば、一杯につき、たっぷり25gを使って、中粗挽き、点々とポタポタと、4分近くかけてお湯を注いでいって下さい。
この蒸し蒸しした夏直前、止まりかけた脳内を一気に目覚めさせる一杯が出来上がります!(かも)


珈琲店ならではのパンナコッタ、定番ラムフルーツケーキも是非、ご一緒にどうぞ。








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さてさて、これは焙煎釜?
これは、ピッツァの釜です。熱源はまき。

この前、子供と奥方と三人、ちょっと時間を作って、長南町『PIZZA storia』さんへディナーでお邪魔。

前菜の盛り合わせから、地元米の酵母と富良野産粉を使用したメインのピッツァ、デザートまで、全くの抜かりなき皿々を堪能させて頂きました。
一言で言えば、一皿一皿に若く才気溢れるパッションが詰まっていました。
素晴らしいです。


〆は、KUSA.ロースト、スパイシーマンデリンをマシーンにて。
びしっと決まっていて、嬉しかった。

外房地域、本当にどんどん良い店が増えてきましたね。




KUSA.の珈琲豆を飲める場所、買える店 - trackbacks(0)
'16.06.20.




花。

素敵なカーネーション。

子供がお小遣いから買ってくれた父の日の花を活けてみる。

幻想的。喜び。へぇーっていうサプライズ。

彼と私は、しょっちゅう衝突もするが、花や絵や美的な好みはよく似てる。

いいねぇ、こういうファミリーも。





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'16.06.19.

「リキッドアイス珈琲'16 NO.1」、そろそろ底を尽きそうで、NO.2を夜な夜な準備中。

こもる焙煎作業場。

雨降る夜更け。

あまりの疲労故、深夜3時の一宮川を自転車でぷらり。
灯りの灯る家、ちらほら。
人生は様々な形で、様々な色合いで、夜中の時間を迎えている。







「NO.1」は、コクもあって、ある意味トラディショナルなアイス珈琲。
「NO.2」は、華やかで爽やか。
完璧な夏が、もうほんの先で。






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'16.06.14.

初めて宇宙に気づいた時から、常に意識に残っていることがある。
皆さんもそうではないだろうか。

この何万光年にも渡る宇宙の時間軸と、無限の宇宙空間軸の中にあって、私達は塵ほどにも満たぬ存在で、恐らくは何も知らない。
全く、何も、知らない。

そして、恐るべきことに、それは真実だ。

揺らぐ木々、怒り、喜び、塵の中。

それはそれでいいじゃないかと考える人は、真っ当に人生を終えることができ、それでも塵としての存在意義を見い出そうとあがく者は、脳内狂気の領域へ足を踏み入れることになる。
簡単に言えば、哲学者となり、詩人となる。

















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すごく好きか、嫌いかで言えば、後者。

園子温。

でも、何故だか、10代からの我が邦画監督鑑賞歴で言えば、ずっとこの人といる。

俺は園子温だ、自転車吐息は中野武蔵野ホールで、the room、紀子の食卓、愛のむき出し、ヒミズ、その他諸々。





そして、この、ひそひそ星。
初日に鑑賞。

日本映画の歴史の中での最高傑作と呼ぶ人がいて、学園祭で上映されるレベルの自主映画と呼ぶ人もいて。


でも、これは、園が撮り続けんとしてきた、一遍の詩の映画だった。

賛否両論なのは当たり前。
「機械、マシーン、ナンバー...」のヴォイスが反復する。フクシマの光景が近未来の何処かの星とリンクする。
一見、分かりやすい、でもフイルムに刻印されている人、森、台所、海、段ボール、それらは全部、実は本物の詩、つまり狂気の世界そのものの投影なのだから。







ART ? and SHOP? - trackbacks(0)
'16.06.12.

まだまだ深いローストは続いていく。
焙煎作業場、40度、スモーク、深夜。
一流の人に、神がかった深煎りと言われて喜び束の間、煙深し。







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'16.06.06.





スモークと鉄粉、陽だまり、風の止まった無音の午後。
もっと言えば、私達が世界と共に終焉へ向かっていく途中の、ある静寂の中。










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『KUSA.'s liquid iced coffee '16 no.1』
です。

夏の始まり、少しでもスパイシーに、身体と脳内にスピリットを与えるが如く、濃厚に。







上は、ブレンドなどに使用するシティーローストの豆。
下は、弱火排気閉じ込め気味のイタリアンローストの豆。
no.1のメイン豆はこの黒光りするイタリアン。
一目瞭然。


680円/1本、7,500円/1ダース。

盛夏に販売予定の「no.2」は、がらっと香味を変えて、夏のチルアウトをイメージして、浅い酸味と共に華やかに爽やかに仕上げますので、一夏に二度、飲み比べもお愉しみ下さい。

ご自宅での息抜きに。

ちょっとしたご贈答用に。

是非、ご活用下さいませ。

お求めは、店頭または公式HPのORDERフォームよりどうぞ。







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KUSA.'s coffee beans→『iijima coffee』

わずか数年にて、既に千葉県屈指のカフェでありコーヒーショップへと地位を確立しているお店さん。

言わずと知れた、『iijima coffee』さんです。





定番商品の滋味深い特性グラノーラ。



数種の珈琲豆を担当させて頂いておりますが、店内で一杯ずつサーブされる珈琲は完全にiijimaブランドの味に昇華され、完成度が高いです。

ケーキ類に至っては店主さん自ら修行の末、辿り着いたシンプルながら質量共に十二分の至高の数々。

閉店後に、コーヒーの更なるアップデートの為の打ち合わせ。
「珈琲」という、嗜好品であり、はたまた労働者や生活者の脳内エネルギー補充の為のデイリーな飲料でもあり、いかようにも味を変化させる事のできる、または変化してしまうじゃじゃ馬のような魔術的液体と、毎日毎日対峙している者同士、有益な話し合いが出来ました。




珈琲という液体を一杯淹れ上げる工程は、ジャズのセッション、今なら中でも
インプロヴィゼーションのセッションに近い感覚があります。
珈琲の前線で働いている人には分かると思います。

刻一刻と変化していく生豆を(これがラフスケッチな楽譜)、一定のセオリーを保ちつつ、その日の環境、釜の状態などを踏まえローストしていく(リズム隊)、
そして、その焼き上がり状態の珈琲豆を見極めつつ、ペーパー、プレス、サイフォン、マシンを駆使して(これがメロディ、サックスでありギターでありピアノであり)、その人なりの理論で液体(曲)を生み出す。

その日、その時だけの一曲。








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