原色の朝、一杯の熱い、フルーツのような珈琲を飲む。
そのために、必要な言葉たちの徒然。

05.30.






遠くの方に、子供の姿が見える。
次第次第に、その姿は大きくなる。

極東の真昼は去った。
木々も鳥たちも犬たちもその佇まいを夕刻の姿へと変えていく。

午後5時。
その一瞬。
哀しみと美が交互に重なり合う日常の一瞬。
それは日々、気持ちを揺さぶり、震わせる。
私は、それを「希望」と呼ぼう。
あえて安っぽく。
あえてステロタイプな意思を込めて。


非日常さ。過激さ。薄っぺらい奉仕精神と繋がり。
そんなことばかりを声高に述べたて、その実、たやすく人を裏切り、たやすく人を見捨てる者たち。

そんな者たちへの対抗のための「希望」。


極東の真昼は去ったのだ。





夕ぐれが来た。
僕は、
生まれ、婚姻し、子を産み、育て、老いたる無数のひとたちを畏れよう。
僕がいちばん畏敬するひとたちだ。
どうかあのひとたちの貧しい食卓、金銭や生活や嫉とやのあらそひ。呑気な息子の鼻歌。そんな夕ぐれに幸いがあるように。


吉本初期ノートだ。




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お知らせ.

『KUSA. 喫茶の定休日』
毎週 木曜日と金曜日
最終週の日曜日、
最終週の月曜日
になります。

5月に関しては 5/31(日)、6/1(月)
が定休日になります。



尚、大変ご迷惑をお掛け致しますが、
6/6(土)は、焙煎機設備保守点検の為、臨時休業になります。









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「ブラジル マカウバ・デ・シーマ農園 ウォッシュト精製」
完売致しました。
新たに「ブラジル マカウバ・デ・シーマ農園 ナチュラル精製」フルシティロースト(やや深煎り)販売開始しました。

ブラジル産の豆は、やや酸や個性が弱いという欠点と、その分、濃縮感と口当たり良いボディ感の長所が入り混じっていることが多いです。

KUSA.のブラジル焙煎においては、その欠点を最大限抑え、長所である濃縮感と柔らかさを最大限引き出す事を念頭に置いているので、今回のナチュラル精製もその辺りを大いに楽しんで下さいませ。






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05.27.

この二週間ほどは、連日連夜、イタリアンローストの焙煎続き。
6月頭にも本年、リキッドアイス珈琲2015販売出来るようにフル稼動で動いてます。






KUSA.リキッドは、イタリアンローストだけでなく、フレンチ、フルシティーローストなど、幾つかのローストに煎り分けてブレンドしていくのが特徴で、そこに一杯のアイス珈琲の中に重層感が出てきます。

本年もののリキッドは、ブラジルセラード地域の豆一つとってもウォッシュト精製、ナチュラル精製の2種を細かくローストし分けて味に厚みをもたせています。

口に含んだ時の印象が横軸と縦軸に膨らんでいく感じでしょうか。

とはいえ、所詮アイス珈琲。まあ、そんな大袈裟なものでもありません。
最終的には、これを手に取って下さったお客さま達が、今年限りの夏の日々をお過ごしになるにあたり、その一コマの片隅にでもこのアイス珈琲の記憶を刻んで下さるのなら、もうそれだけで職人冥利に尽きる訳ですが。





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05.26.

子供は、いや男子は、虫や魚の気配を察すると、一瞬にして我を忘れてしまう。

ここらでは、周りに幾らでもある田んぼのあで道なのに、いつもと違うポイントを見つけると飽きもせず何時間でも追い回している。







おたまじゃくしを見つければ、ずぶ濡れになって鷲掴みし、蛙が飛べば、延々追いかけ回し、バッタが跳ねれば草むらへ向かってダッシュだ。

もうどうでもいいのだが、その泥だらけの手でこちらの服をベタベタ触ってくるのはやめてくれ。

この、動く生き物に脇目も振らず反応する男児らの性質は狩猟本能の一種と考えて良いのだろうか?





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KUSA.'s coffee beans→『Mai Cafe』

『Mai Cafe』さん。
数種の珈琲豆を担当させて頂いております。





これは、開店以来作り続けていらっしゃるチョコレートのマカロン。
マイホロと並ぶ傑作。
繊細で美しい外観とは裏腹にパワフルな中毒性のあるお菓子。

このカフェの「愛」の空気については、またいずれ。



さて、ARTISAN CHOCOLATE 33 として、ビーントゥバーをもスタートされる彼ら自家焙煎のチョコレートをKUSA.でも使用させて頂いております。

ホットチョコレート、アイスチョコレート.....


濃厚、濃密、ポエティック。
深謝。






KUSA.の珈琲豆を飲める場所、買える店 - trackbacks(0)
05.23.






もう、夏の定番なので。
『珈琲屋の珈琲ゼリー』、毎晩、コツコツ仕込んでます。
かなり濃厚。
上に、また濃厚な生クリーム。

お持ち帰りは、300円です。




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05.19.

ある日、ふと、私達は、私達一人一人だけの霊峰に出会う。
草、石、木々、道、そららには神が宿っている。







『この世の中は「混沌」であり、何一つ確実なものはない。』と橋川文三は記したが、全くもってそうだ。

この、今、目にしている光景さえも。

点滅。

シグナル。

乱反射。

何一つ確かなものなどないのだ、と分かることは何て気持ちが良いのだろう。

私達は、混沌の中で揉みくちゃにされながら、営み、恋をし、子を育て、友を作り、絵を描き、詩を産み出す。

全ては、朧げだ。





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05.18.






息子に請われて、20数年ぶりのバッティングセンター。
全然勝手が分からん。
右打者用と左打者用でコインを入れる所が違うのね、手書きで書いてあるから全然読めない。
せっかくかっこいいとこ見せようと張り切っていたのに、130kmの玉が自分の体目掛けてぽんぽん飛んで来るから、バット振るどころかよけるのに必死、マシンが壊れてるのかとテンパりまくりだったけど、左打者用にコイン入れちゃうと、こういう事態に陥るのだね。

変な機械。
腕、脱臼するかと思った。。。







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05.17.





「タンザニア ブラックバーン農園 ブルボン種 AA」です。

リキッドアイスにも使用予定だったので、数バッグ抑えてあったが、出足が早く、恐らく今月中に完売予定。

そんなこんなを含めて、リキッドアイスのブレンド配合変更も余儀無くされ、テストローストとカッピングを進行中です。






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ああ、夜も更け、今日出会ったあの人、もう二度と会えないであろうあの人、失敗や後悔、電話の向こうのくぐもった優しい声、心の棘や挫折、、、
一日を巡る感情の渦たちが、全速前進を妨げる。

人を進歩させる源は感情に他ならぬが、人を後ずさりさせるのもまた感情以外の何物でもない。


春の宵。





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05.16.





週末の六本木通りは蒸し暑く、相変わらずどのパブもレストランも無国籍な人々で溢れ返ってる。半袖姿のナミビア辺りの顔立ちを思わせる彫りの深い若者達が奇声。

湿度の高い高架下で信号待ちし、長蛇の列が出来てる「新世界」を越えて、しばらくキャンディーでも舐め続けていると、やがてぐっと呼吸器が鎮まってくる。

そうして外苑西通りまで辿り着いた先、ちょっと裏手の方に『桃居』さんがある。
シンプルで六本木通りの喧噪とは打って変わって静寂漂う大人のギャラリー。







今でもKUSA.喫茶の本入り口と間違われる、プライベート口の扉。
分厚いブナ材が鉄としっくり絡んだ扉。
羽生野亜さんが手掛けて下さった扉。

その羽生野亜さんの展覧が「桃居」さんにて5/19(火)まで行われています。
どっしりとしていて重厚、かつ繊細、独特の灰色の美学。
恐ろしくクールです。

勿論、お土産は「コスタリカ」産珈琲豆。これもベリークールな豆だから。





是非、足を運んでみて下さい。








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