02.28. 雑録.
2010.02.28 Sunday 19:44
房総に津波警報。
看板直したり、駐車地整備したり..。
最近どうも時間に追われ、節目節目に、疲れた疲れたと
口走ってしまう。
ところで、タナダユキという映画監督は、感情の機微を
描き出すのがとても上手だと思うのだが、
初期作品「赤い文化住宅の初子」を見ていたら、
とても健気な中学生の子に、仏壇の前で、「ああ疲れた」と
何でもないように呟かせるのだ。
この子は、青春ものにありがちなクラスの人間関係とか
親子関係とか、受験とかでもなく、
底辺に生きてることにただただ疲弊していて、
そのことに少し驚かされる。
きっと私達は、もっと大きな声で、「疲れた」と
叫んでみても良いのだ。
労働に精を出し、部屋に帰って、薄くて湿った蒲団に
くるまりながら、窓から垣間見える安っぽいネオンに
溜め息し、「ああ今日も破れかぶれだ」と、誰かに
嘆いたって良いはずなのだ。
それから、羊屋の言うように、
『世界は、悲惨だって。みんな知ってる。
だからこれ以上伝える必要はないんだって』と
悟り、おもむろに、さあもう一度、ゆっくりと
立ち上がってみればいい。