読書.
2008.01.30 Wednesday 21:45
房総、真冬の合間の小春日和。
KUSA. 喫茶、冬休み明け初日は常連さんたちで賑やか。
気合い入れ焙煎したつもりの珈琲豆も、知らぬ間にショート。
明日から、また気を取り直して焙煎。
久しぶりにエチオピア・イルガチェフェの深煎りを焼く予定。
若き常連さんと小説の話。
彼は、若い作家さんを読み漁ってるらしいけど、私はあまり
同世代の作家のものは読まない。相性があまり良くないせいと
ある種の羨望が入り混じってしまって。
でも、阿部和重さんだけはちょっと別。
「アメリカの夜」〜「インディヴィジュアルプロテクション」
「グランド・フィナーレ」と、どうしても目が離せない。
タイトルと裏腹に、彼の作品は、暴力と変質性が
主軸になっていて、それでいて、たるみなく、
一気に読ませる筆圧の高さがあるから。そして、
「シンセミア」は現在の時点で最高傑作に達している作品だ。
地方の「神町」という小さな場所を舞台に、殺人、盗撮、
ネット犯罪など、いつものようにグロテスクに進行するが、
まるでシェークスピアの悲劇の様に物語として昇華していく。
(これは言い過ぎ?)
誰かの言ってるように、プロの物書きは頭脳ワークというより
きっと肉体労働なのだ。
そういう意味で、彼は、世の最前線とまでは言わないけれど、
少なくとも本土から遠く離れた前線地帯で、紛う事無く
戦い続けている作家だ。
だから、疲れ果て朦朧としながらベッドに入っても、
いったん「シンセミア」をめくり始めると、
どうにも止められなくなってしまうんだ。
「KUSA.Blogの応援clickです.」
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気合い入れ焙煎したつもりの珈琲豆も、知らぬ間にショート。
明日から、また気を取り直して焙煎。
久しぶりにエチオピア・イルガチェフェの深煎りを焼く予定。
若き常連さんと小説の話。
彼は、若い作家さんを読み漁ってるらしいけど、私はあまり
同世代の作家のものは読まない。相性があまり良くないせいと
ある種の羨望が入り混じってしまって。
でも、阿部和重さんだけはちょっと別。
「アメリカの夜」〜「インディヴィジュアルプロテクション」
「グランド・フィナーレ」と、どうしても目が離せない。
タイトルと裏腹に、彼の作品は、暴力と変質性が
主軸になっていて、それでいて、たるみなく、
一気に読ませる筆圧の高さがあるから。そして、
「シンセミア」は現在の時点で最高傑作に達している作品だ。
地方の「神町」という小さな場所を舞台に、殺人、盗撮、
ネット犯罪など、いつものようにグロテスクに進行するが、
まるでシェークスピアの悲劇の様に物語として昇華していく。
(これは言い過ぎ?)
誰かの言ってるように、プロの物書きは頭脳ワークというより
きっと肉体労働なのだ。
そういう意味で、彼は、世の最前線とまでは言わないけれど、
少なくとも本土から遠く離れた前線地帯で、紛う事無く
戦い続けている作家だ。
だから、疲れ果て朦朧としながらベッドに入っても、
いったん「シンセミア」をめくり始めると、
どうにも止められなくなってしまうんだ。
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