原色の朝、一杯の熱い、フルーツのような珈琲を飲む。
そのために、必要な言葉たちの徒然。

Dance it!
例年より早く、ここ九十九里地方では早桜がもう見頃。
隣町、白子の白子桜を観賞してから、
ゆっくりと珈琲を楽しまれるお客さまもちらほら。





お客さまと話題に出た、コンテンポラリーダンスの話。
珈琲焙煎が、火力と排気と温度のせめぎ合いなら、
ダンスは皮膚と空気のぎりぎりの境界線のせめぎ合い。
その激しい曲線美の美しさと圧力に、
素通りしてしまう人も多いものの、ある種の人々にとっては
間違いなく生きる勇気を与えられるだろう。


来月は久方ぶり、「BATIK」公演。
胸が躍らずにいられない。




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Dance it!
例年より早く、ここ九十九里地方では早桜がもう見頃。
隣町、白子の白子桜を観賞してから、
ゆっくりと珈琲を楽しまれるお客さまもちらほら。





お客さまと話題に出た、コンテンポラリーダンスの話。
珈琲焙煎が、火力と排気と温度のせめぎ合いなら、
ダンスは皮膚と空気のぎりぎりの境界線のせめぎ合い。
その激しい曲線美の美しさと圧力に、
素通りしてしまう人も多いものの、ある種の人々にとっては
間違いなく生きる勇気を与えられるだろう。


来月は久方ぶり、「BATIK」公演。
胸が躍らずにいられない。




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梅が、散る.
60bc90ef.JPG先週咲いた梅が、とは言っても
隣庭の借景ですが、
咲き乱れ、そしてもう、
一輪ずつ散っていく。
今は2月末。






珈琲屋には、多様な人が集う。
芸術家、サラリーマン、フリーター、恋人たち、写真家、
トップカウンセラー、...そして詩人。
1年半、営業してると分かってくる。
どんな人も、それぞれに強いオーラを発散していて、
それが珈琲屋の壁に、机に、珈琲豆にゆっくり浸透していく。



初春の夕べ、1983年発行、古い、小さな本を開く。
吉増剛造さんが作った、わずか限定200部の幻の詩集。
お客さまから頂いた貴重な品。
詩人は、多摩川、高麗川を歩きながら、寂しげに、
時に声高に、冷徹に言葉をスケッチしていく。
それから、ふっと息をつくように優しく。こんな風に。

「いまはゆっくりとながれる
 多摩川こまがわの土手を
 オートバイに乗り若者は走る
 呼吸するのは川辺の
 金木蓮」


夜はゆっくりと更けていく。
閉店後の珈琲屋の店内は、珈琲の残り香とわずかに残った体温ばかり。
哲学者・ジャンケレヴィッチは言っている。

「時は、いかなる瞬間でも逆行不可能だ。
 しかし、取り消せないのは、ときどきだ。」

いち珈琲屋の私は、夜更けの11時、
詩の力を信じている。
言葉は、時に、現実を一歩も二歩も先取りするからだ。












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梅が、散る.
60bc90ef.JPG先週咲いた梅が、とは言っても
隣庭の借景ですが、
咲き乱れ、そしてもう、
一輪ずつ散っていく。
今は2月末。






珈琲屋には、多様な人が集う。
芸術家、サラリーマン、フリーター、恋人たち、写真家、
トップカウンセラー、...そして詩人。
1年半、営業してると分かってくる。
どんな人も、それぞれに強いオーラを発散していて、
それが珈琲屋の壁に、机に、珈琲豆にゆっくり浸透していく。



初春の夕べ、1983年発行、古い、小さな本を開く。
吉増剛造さんが作った、わずか限定200部の幻の詩集。
お客さまから頂いた貴重な品。
詩人は、多摩川、高麗川を歩きながら、寂しげに、
時に声高に、冷徹に言葉をスケッチしていく。
それから、ふっと息をつくように優しく。こんな風に。

「いまはゆっくりとながれる
 多摩川こまがわの土手を
 オートバイに乗り若者は走る
 呼吸するのは川辺の
 金木蓮」


夜はゆっくりと更けていく。
閉店後の珈琲屋の店内は、珈琲の残り香とわずかに残った体温ばかり。
哲学者・ジャンケレヴィッチは言っている。

「時は、いかなる瞬間でも逆行不可能だ。
 しかし、取り消せないのは、ときどきだ。」

いち珈琲屋の私は、夜更けの11時、
詩の力を信じている。
言葉は、時に、現実を一歩も二歩も先取りするからだ。












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